【創作問題】千葉大園芸学部(緑地環境)後期小論文(第3弾)

小論文
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田口塾の西口です。

千葉大学園芸学部(緑地環境学科)の後期の二次試験は小論文ですが、対策のための材料が少ないので、似せた問題と模範解答を作成してみました。

受験する方は、第1弾からご参考いただけると嬉しいです。

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問題

写真1は「ハルニレテラス」を含めた軽井沢星野エリアのマップ、写真2はハルニレテラス内の写真である。また文章1は、ハルニレテラスのランドスケープデザインを手掛けた鈴木裕治氏のインタビュー記事の一部である。これらを用いて次の問いに答えなさい。

【写真1】

下記のサイト上にある地図の画像を引用。

TOP表示星野エリアマップ|軽井沢星野エリア

【写真2】

下記のサイト上にある1枚目の画像を引用。

星野リゾートニュースリリース『ハルニレテラス「土木学会デザイン賞2013 最優秀賞」受賞

【文章1】

下記のインタビュー記事の中で、「自然と人工物を互いに引き立て、人の居場所をつくり出す。」の部分を引用。

鈴木 裕治|価値を創る|星野リゾート・リート投資法人

問1

写真1および写真2からわかる、ランドスケープの観点からみたハルニレテラスの特徴を200字以内で説明しなさい。その際、文章1の内容と重複する部分があっても構わないが、必ずしも文章1を参照する必要はない。

問2

下線部①「ランドスケープ」とはどのようなものだと鈴木氏は述べているか。文章1全体をふまえて、200字以内にまとめなさい。

問3

下線部②「管理の計画」とあるが、ハルニレテラスのランドスケープを継続的に管理していくためにはどのような工夫が必要だと考えられるか。また、それを実現するために必要とされることは何か。400字以内で説明しなさい。

模範解答例

問1

写真1からは、ハルニレテラス全体が円形ではなく縦長に伸びた形であるとわかるが、これによりテラス内のどこにいても川や木々と近く感じられる。また、テラス中央の右側には、川を直接見通すことのできる部分があり、自然を間近に見ながら過ごせる居場所として機能すると考えられる。写真2も併せると、地面は木のぬくもりを感じやすいウッドデッキで作られており、さらに木がそのまま生えるようくり抜かれているとわかる。

(197字)

問2

鈴木氏が述べるランドスケープとは、人工物と植物を組み合わせて互いに引き立つようにデザインするものである。建築と比較するとパブリック性が高く、全体感だけでなく細かい物まで緻密にデザインしながら人の居場所をつくるが、その空間の機能までは規定せず、使う人に委ねる。また、そこにある自然環境をできるだけ壊さないように編集することや、短期的・長期的に見ていつでも完成した景観であるようにつくることも重要である。

(200字)

問3

 ハルニレテラスは木や川などの自然に囲まれているため、ランドスケープを継続的に管理していくためには、その自然が荒れていないかを定期的に確認することが必要になると私は考える。というのも、鈴木氏の発言にもある通り、ランドスケープは人が居着いてくれるような、心地の良い居場所をつくるものでなければならない。しかし、人のための空間を土や砂が汚してしまっていたり、木が成長して人の動線を塞いでいたりすると、本来あるべきランドスケープの姿から乖離してしまう。

 定期的に自然の状態を把握し、必要に応じて手入れをするには、管理の責任者を明確に定めることが求められる。その際、鈴木氏などランドスケープデザインを手掛けた人々は責任者を監督しつつ協力する役割を果たすため、それ以外の関係者が責任者になることが望ましい。その責任者が管理の仕組みを整え実行することで、ランドスケープは長期にわたって維持されるだろう。

(393字)

補足

より詳細な解説や、ご自身の書いた小論文の添削をご要望の方は、ぜひお気軽に田口塾へお問い合わせください。オンライン指導も可能です。

以上、田口塾の西口でした!

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