田口塾の西口です。
今回は、大学入試で看護学部を受験する方のために、小論文問題を作成しました。
資料型の問題となっていますが、テーマ型や課題文型の小論文を書く方にも役立つ内容はあるのではないかと思います!
小論文は対策材料を集めるのが大変だと思いますので、ぜひご活用下さい。
解説が必要な方、添削をご希望の方はぜひ田口塾へお問い合わせください。
問題
制限時間の目安は60分間です。
問1
図1、2から読み取れることをそれぞれ述べたうえで、両者を関連させて推測できることを記述しなさい(80字以上、100字以内)。
問2
図3、4から読み取れることをそれぞれ述べたうえで、問1であなたが解答した内容と関連させてどのようなことが推測できるか記述しなさい(80字以内、100字以上)。
問3
問2の内容を踏まえて、日本の各看護師はどのようなことを行うべきか、あなたの考えを記述しなさい(460字以内、500字以上)。
【図1】看護職員就業者数の変遷
【図2】産業分類別にみる大卒者の3年後離職率
【図3】OECD加盟国の病床100床あたり看護職員数について(2017年)
【図4】要介護度別の訪問看護利用者の推移
模範解答例
問1
図1では看護職員就業者数が年々増加していること、図2では医療、福祉に従事した大卒者の3年後離職率が比較的高いことがわかる。以上から、看護職員の総数は大幅に増加してはいないと推測できる。
(92字)
問2
図3ではOECD加盟国と比較して病床100床あたりの看護職員数が少ないこと、図4では訪問看護利用者が年々増加していることがわかる。よって、看護職員の需要に供給が追いつかなくなると推測できる。
(95字)
問3
私は、日本の各看護師が行うべきことは、さまざまな他者と協力して働く能力をさらに磨くことであると考える。具体的には、以下の3つの協力が挙げられる。
まず第一に、看護師どうしの助け合いである。特に、問題や悩みを共有し合うことは、仕事でのストレスを軽減し、看護職を離れる人を減らすことにつながる。看護師の需要が供給を上回るなかで、看護師がその職自体を離れることを防ぐ取り組みは必要不可欠である。
第二に、医師をはじめとする他の医療従事者との連携である。看護師以外の医療従事者に任せられる業務を見極めて適切な役割分担を行うことで、看護師の人数が少ない状況でも良質かつ効率的なチーム医療を提供できる。
第三に、看護職の外国人との協力である。少子高齢化が進む日本では、労働人口そのものが不足しているため、外国人労働者の受け入れは増加するだろう。だとすると、多様な文化的背景を持つ看護師がともに働き、医療をうまく機能させることが重要である。
以上のように、看護職員の需要と供給や今後の日本の動向を考慮すると、日本の各看護師は、さまざまな関係者との協力を行うことに重点を置くべきであると私は考える。
(492字)
おわりに
より詳細な解説や、ご自身の書いた小論文の添削をご要望の方は、ぜひお気軽に田口塾へお問い合わせください。オンライン指導も可能です。
以上、田口塾の西口でした!