【模範解答】2019年度千葉大園芸学部(緑地環境)後期/小論文

小論文
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田口塾の西口です。

千葉大学園芸学部(緑地環境学科)の後期の二次試験における、2019年度の小論文の過去問の模範解答を作成してみました。

赤本にも解答例が載っていないかと思いますので、受験する方にはご参考いただけると嬉しいです。

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問題

2000字程度の課題文を読み、3つの設問に答える形式です。

課題文では、ある風景が「名所」や「名勝」と指定されることは無用であり、常に変化する自然を自由に観賞するべきであるという、柳田国男の考えが書かれています。

出典:柳田国男『雪国の春 柳田国男が歩いた東北』(角川学芸出版,2011年),75-78ページ(一部改変)

問1

下線部①の「個々の瞬間の遭遇」の意味について、あなた自身の経験を例にあげて300字以内で説明しなさい。

【解答例】

「個々の瞬間の遭遇」とは、常に変化する自然や自分自身の状態などが偶然に重なり合うことであり、それによって我々が風景を知覚する仕方も変化する。例えば私は、同じ海を二度見に行ったことがある。夏に一人で浜辺に立ったときには、開放感があり、自身の自立を感じた。一方で、冬に両親と浜辺に出たときには、同じ時間帯だったにもかかわらず、広い海に対する自己の小ささや不自由を感じた。このように風景は、たとえ同じ場所から見たものであったとしても、季節などの自然の状況と、知覚する我々を取り巻く状況によって、その都度異なったように感じられる。だからこそ風景の見え方は予測不能で、かつ我々の生活と相互に作用するのである。

(299字)

問2

名勝とその成立に与えた紀行文学の影響に対する柳田国男の考え方について、200字でまとめなさい。

【解答例】

柳田国男は、名勝については「今さら旅人の拘束せらるまじき旧法則」であると述べている。つまり、天然の美しさは、客引根性から名勝などと指定されるのではなく、自由な態度で観賞されるべきであると主張している。紀行文学に対しても、「わけもない風景の流行を作ってしまった」と述べている通り、風景を真に愛する方法として適していないという否定的な見方を示している。

(174字)

問3

(前半略)昨今、世界中で進む世界遺産の登録数増大について、あなたはどのように考えるか、賛成、または反対の立場を明確にし、300字以内で説明しなさい。

【解答例】

私は世界遺産の登録数増大に反対である。なぜなら、登録数が過度に増加することで世界遺産の希少性が減少し、世界遺産一つ一つに対して人々が感じる価値が下がるためである。そもそも世界遺産に登録する目的は、遺産の保護である。そしてそれは、登録に伴って得られる国際協力だけでなく、人々からの価値の認知によってこそ実現されるものである。特に、遺産保護の責任を担う現地住民や行政、政府が遺産の重要性を認知することが必要である。したがって、世界遺産の希少性を担保しなければ、そうした人々による保全活動が十分に行われなくなるリスクがあるのだ。以上より、私は世界遺産は現状の登録数から増やすべきではないと考える。

(295字)

より詳細な解説や、ご自身の書いた小論文の添削をご要望の方は、ぜひお気軽に田口塾へお問い合わせください。

以上、田口塾の西口でした!

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